とろり、と。
ほんの少しの恐怖と、隠しきれない期待が溶け合った瞳に映るのは黄金色の甘露。それを器用に指で掬い、マレウスはの口元へと指を添える。
「……ん……」
誘われるがままに唇を寄せて、指ごと蜜を舐めとる。一滴も溢してしまわないよう丁寧に、丹念に舌を這わす。漏れ聞こえる水音が、聴覚を犯して理性までもが溶けていく。
「は…ふ……ぁ……」
時折指を動かし、口蓋を刺激する。舌を挟んで自由を奪えば、唇の端から唾液が溢れた。それすら構わずに攻め続ければ、はとろんとした表情でマレウスを見つめる。
「……まだ足りないようだな」
指を引き抜き、今度は自ら蜜を口に含む。そのまま唇を重ね、指でやったのと同じように舌で丹念に愛撫する。腰に手を回せば、はそれに応えるように身体をマレウスに寄せた。
「んっ…ふぅ……んん…!」
の背がしなり、びくりと身体が反応する。十分に口付けを堪能した後に唇を離すと、すぅ…と名残惜しげに銀糸が伝った。
余韻に浸ってもたれ掛かるを優しく抱いたまま、マレウスは楽しそうに囁く。
「ほら、なだ蜜はこんなに残っている」
指摘されてが視線を向ければ、残った瓶の数は四つ。
「全部味わい尽くすまで、離す気はないからな」
これから与えられるであろう蜜の甘さを快楽に、ぞくりと子宮が疼いた。